「2021年度全国学力・学習状況調査の調査結果を踏まえた学習指導の改善・充実に向けた説明会」の説明資料

  • 2021年11月1日
  • 2021年11月8日
  • NEWS

国立教育政策研究所は「2021年度全国学力・学習状況調査の調査結果を踏まえた学習指導の改善・充実に向けた説明会」の説明資料を公開しました。
以下、数回に分けて内容についてご紹介いたします。
先ず今回は小学校の国語から。

小学校国語

調査結果のポイント

■ 新学習指導要領で示された「資料を活用するなどして、自分の考えが伝わるように表現を工夫すること」に係る出題について、資料を用いる目的を理解したり、目的や意図に応じて、資料を使って話したりすることはできている。
目的に応じて、文章と図表を結び付けて必要な情報を見付けて読むことについて、引き続き課題がある。

学習指導要領の内容別の主な特徴と指導改善のポイント

言葉の特徴や使い方に関する事項

■ 思考に関わる語句の使い方を理解し、話や文章の中で使うことはできているが、文の中における主語と述語との関係、修飾と被修飾との関係を捉えることに課題がある。
主語と述語との関係や修飾と被修飾との関係に気を付けて文を整えることが、自分の思いや考えを正確に伝える上で重要であると気付くことができるように指導することが大切である。

話すこと・聞くこと

■ 目的に応じて、話の内容が明確になるようにスピーチの構成を考えることはできている。
■ 資料を用いる目的を理解したり、目的や意図に応じて、資料を使って話したりすることはできている。
目的や意図に応じて、資料を選択し、聞き手に提示する資料のどの部分に着目してほしいのか、どのような説明を加えると話の内容を分かりやすく伝えられるのかについて検討し、自分の表現に生かすことができるように指導することが引き続き大切である。

書くこと

■ 目的や意図に応じて、理由を明確にしながら、自分の考えが伝わるように書き表し方を工夫することに課題がある。
自分の考えが伝わるように書くためには、目的や意図に応じて、詳しく書く必要のある場合や簡単に書いた方が効果的である場合を、自ら判断して書くことができるように指導することが大切である。

読むこと

■ 文章全体の構成を捉え、内容の中心となる事柄を把握することはできている。
■ 目的に応じて、文章と図表とを結び付けて必要な情報を見付けることに引き続き課題がある。また、目的を意識して、中心となる話や文を見付けて要約することに課題がある。
図表やグラフなどを含む文章を読む際に、文章中に用いられている図表などが、文章のどの部分と結び付くのかを明らかにし、文章と図表との関係を捉えて読むことができるように指導することが大切である。